<全国高校野球選手権:敦賀気比16-1盛岡大付>◇20日◇3回戦

 盛岡大付(岩手)のプロ注目右腕、松本裕樹投手(3年)の夏は不本意な形で幕を閉じた。東海大相模(神奈川)戦に続く先発登板も、2回2/3を10安打9失点。「自分のせいで負けてしまった。悔しい」と、淡々と言葉を重ねた。

 7月24日の岩手大会決勝で発症した右肘靱帯(じんたい)の炎症が回復せず、思うように腕を振れなかった。「ここまで来たので投げたかった」と先発志願も、最速150キロの直球はこの日は、140キロにも届かず。打者の背中に抜けるボールなど制球も乱した。「肘の痛みはありました。自分の持てる力を出しきりたかったが、そういかなかった」と悔しがった。

 それでも、「いずれまた戻ってきたい」と土は拾わなかった。「投手で続けていきたい。どんな形でもいずれプロに入って、日本でトップクラスのところでやりたい」。将来の目標を語り、甲子園を去った。【高場泉穂】