【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)11日(日本時間12日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、もがいている。「1番DH」で出場したジャイアンツ戦で5打数無安打。2試合連続ノーヒットに終わった。試合前には今月2度目の屋外フリー打撃を志願。52スイングで17本の柵越えを放ち、推定160メートルの特大弾をマークしたが、試合で快音は響かなかった。先発の佐々木朗希投手(24)は5回0/3を6安打3失点。勝敗はつかなかった。
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6点ビハインドの9回1死、第5打席で見たことのない打者大谷がいた。構えから、踏み込んでいくときの力強さが感じられない。カウント2-2からの5球目、低めに大きく外れたカーブにあっさりと空振り三振。片手のスイングで、食らいつくような気迫はなかった。過去8年、たとえ点差が開いていても全力を尽くす姿を見てきたが、この打席は違和感があった。
第1打席の一ゴロから、ぎこちない打球が続いた。おそらく本人も、心地よさはないだろう。6回2死二塁のチャンスで迎えた第4打席は、強引な二ゴロで凡退した。状態の悪い時に出やすい右方向へのゴロ増加に、ロバーツ監督は「焦りすぎている。無理やりスイングして抜け出そうとしているように見える。調子を崩している打者によくあること。今夜はまさにそんな感じだった」と、メンタル面の影響を指摘した。
もがいているのは間違いない。試合前は室内ケージでの調整がルーティンだったが、最近1週間で2度、屋外フリー打撃を行った。推定160メートルの特大弾もあったが、今は本塁打数や飛距離が重要ではない。試合では、タイミングが合わない。その要因を探す日々だが、ベイツ打撃コーチは最大の問題について「スランプにもいろんな種類がある。身体の動きや、年齢でも変わる。新しい課題は出てくるし、これが決定的な問題だというものはない」と話すにとどめた。
試合終了後は、わずか8分後にクラブハウスから引き揚げた。表情はいつもと変わらず、すれ違った複数の記者の顔を見てあいさつを交わした。3連敗で、常勝球団の勢いがしぼんでいる。ロバーツ監督は「前向きでい続けないといけない。いずれ好転する」と言った。それは大谷にも言えるかもしれない。かつてないほど長い、我慢が続く。



