<高校野球滋賀大会:近江8-1滋賀学園>◇15日◇2回戦

 湖国の快腕が好発進だ。近江のプロ注目右腕、小熊凌祐投手(おぐま・りょうすけ=3年)が初戦となる2回戦で滋賀学園を相手に3安打1失点の完投勝利。6回まで三塁を踏ませない力投で7回コールド勝ちを呼び込んだ。「中途半端な高さにボールが行ってしまった」と反省したが、最速143キロの直球で、視察に訪れたプロ8球団12人のスカウトをうならせた。

 慢性的な右ひじ痛に悩まされた。中1で発症し、中3で我慢の限界に達した。投球再開できたのは高1の夏。以後も球数制限され、昨夏の甲子園ではリリーフに回った。ようやく万全の状態で迎える最後の夏。大会前の6月には「下半身に粘りがない」と課題を見つけ、1日1時間のランニングで足腰を鍛えた。「北大津を倒して甲子園に行きたい」。今春センバツ出場のライバルを撃破して、2年連続の夏切符をつかむ。