プロ野球独立リーグBCリーグの福島ホープスが3日、いわき市内で新潟アルビレックスBBとオープン戦を行った。右腕高塩将樹(26=富山サンダーバーズ)が先発し、6回1/3を1安打無失点と好投。チームは3回裏に元ヤクルト貴規(22)の適時三塁打で1点リードするも、9回表に2失点し、逆転負けした。

 トルネード右腕の高塩が開幕投手にぐっと近づいた。「自信がある」というキレのある直球を中心にテンポ良く投げ込み、3回まで3者凡退。4回にピッチャー強襲の内野安打を許したのみで、7回1死まで73球で淡々と抑えきった。真田裕貴投手兼任コーチ(31)は「完璧。言うことない」と絶賛。岩村明憲選手兼任監督(36)は「安定感があって、心強い。候補の1人です」と11日の開幕先発を任せる可能性を示した。

 BCリーグ4年目。昨年富山で10勝し、ドラフト候補にも挙がったリーグ屈指の右腕だ。この日の最速は本来の148キロに満たない140キロ。高塩自身は「まだ体のキレが足りない。開幕まで120%にしたい」と満足はない。「1度マウンドに上がったら譲りたくない」という強気で、目標の「優勝」をけん引する。【高場泉穂】

 ◆高塩将樹(たかしお・まさき)1989年(平元)3月24日、横浜市生まれ。藤沢翔陵高卒業後、神奈川大に進学も、野球部には所属せず。大学4年からクラブチーム横浜金港クラブに入り、11年にはクラブ選手権でノーヒットノーラン達成。12年から14年までBC富山。BCリーグでは通算24勝18敗。180センチ、80キロ。右投げ右打ち。