8月だ! 夏だ! 「チョウノ」の季節だ!! 首位広島を8ゲーム差で追う2位巨人は今日から敵地で中日2連戦。長野久義外野手(31)は8月の通算打率3割2分5厘、通算安打は月別最多の172本を誇る「夏男」。名字が同じ読みのプロレスラー蝶野正洋(52)も真夏の祭典「G1クライマックス」を歴代最多5度優勝の「夏男」だ。「ガッデム! な夏にならないように頑張れ」との熱いエールを受けた長野が、8月攻勢の主役を張る。

 待ちに待った季節がやってきた。打率2割8分2厘、7本塁打、30打点。長野の実績からすれば物足りないが7月までの話。8月は通算打率3割2分5厘、月別最多の172安打の“実力発揮月”だ。「8月は数字がいいですね」と声を弾ませる。8月を迎えた長野に、熱い視線を注ぐもう1人の“チョウノ”がいた。

 「アイム蝶野っ!」

 10年6月に東京ドームで1度対面している、プロレスラー蝶野だ。「名字が同じ読み方だから気にしてるよ。彼も夏男か。逆転優勝を目指しているんだろ」とニヤリ。毎夏開催のシングル戦NO・1レスラーを決める「G1クライマックス」で最多優勝5回の男には、真夏に真価を発揮させる“秘技”があった。

 蝶野 実は…夏は暑くて大嫌いなんだ。でも周りが「夏男」というから「オレは夏に強いんだ」って暗示をかけてたんだよ。長野君も「夏男」と言われるのなら自分に暗示をかけることだな。4割ぐらい打ってくれ。「ガッデム!」な夏にならないよう頑張れ!

 伝え聞いた長野は「蝶野さんからお言葉をいただいてありがたい」と背筋を伸ばした。今日から中日2連戦。5日からは首位広島3連戦が控える。「チームが勝てるよう頑張ります!」と誓った。蝶野の得意技のように、中日にはケンカキックと人気テレビ番組「ガキ使」で見せる強烈なビンタ級の1発を見舞い、広島にはフィニッシュホールドの絞め技「STF」さながらの決勝打で3カウント! 巨人を「G(iants)1(位で)クライマックス(シリーズ)」に導く夏にする。【浜本卓也】