難病の潰瘍性大腸炎を患ったオリックス育成5位の中道勝士捕手(22=明大)が11日、病気の判明後初めて公式行事に参加した。都内で行われた12球団新人研修会に元気な姿で出席し「順調に回復している。不安はないです」と穏やかな顔で話した。今日12日には、見送られていた選手寮への入寮も決まった。

 前兆は主に腹痛だったという。「おなかがギュッと締められたりした」。痛みで夜中に起きたこともあったという。そして昨年末に病名を聞かされ「ショックでした。ピンと来なかったので、自分で調べました」。少しずつ精神的にも落ち着きを取り戻した。

 この日の研修会では同じ奈良県出身の元DeNA三浦大輔氏の講義も受講。三浦氏が体の大切さを強調したことに、中道はうなずいた。「参考になったし、あらためて体の大事さを知った」と心に刻んだ。

 オリックスには、同じ病気を乗り越えた安達がいる。中道は「心強いというのが一番」と、サポートを名乗り出てくれた先輩に感謝した。現在は軽い運動ができるまでに回復。明日13日から新人合同自主トレにも参加予定で、近日中に再検査を受ける。「ここで自分を見失ったらすべて終わる。できることをしっかりやりたい」と少しずつ体調を整えていく。【大池和幸】