ソフトバンクが北九州で西武との大乱打戦を制し、後半戦3連勝を飾った。6-6の同点で迎えた8回に中村晃、松田、上林、高谷が右前に4連打。さらに福田が右越え2点適時三塁打を放ち、両軍合わせて28安打が飛び交ったシーソーゲームでとどめを刺した。首位楽天との1ゲーム差を守った。

 勝ちへの流れを引き寄せたのは甲斐だった。3回に右越えソロを放つと、4回には一時逆転となる中越え3ラン。「相手に追加点を与えてしまって、絶対バットで取り返してやろうと思った」。6回の打球は中堅のフェンスに直撃し、惜しくも、6月23日西武戦での柳田に続く3打席連続本塁打は逃したが、明石の右翼への犠飛で6点目のホームを踏んだ。

 自身初の2打席連続本塁打で3安打4打点の活躍。これで今季北九州では2試合で6打数5安打5打点。11年から昨年まで1つの引き分けをはさみ、8連敗していた北九州の地で、チームを3連勝へと導いた。

 プロ7年目で初めてつかんだ主戦捕手の座。球宴休みには大分の実家に帰省し、女手一つで育ててくれた母小百合さん(49)と再会。5月2日に放ったプロ第1号のホームランボールを手渡した。「あまり長い時間は会えなかったけど、いつもより喜んでくれました」。母の笑顔を見て英気を養い、後半戦に臨んでいた。

 この日、北九州では練習前にゲリラ豪雨が降り、打撃練習が急きょ中止に。両軍ともに外野でキャッチボールやティー打撃を行っただけで臨んでいた。そんな中、チーム打率2割7分を誇る強力打線でホークスが試合を制した。【福岡吉央】