広島が、初回4点ビハインドから引き分けに持ち込んだ。3点を追う9回、代打松山、西川の連続適時打で追い付き、救援陣も無失点リレーで応えた。初回に反撃の適時打、9回は先頭で出塁した新井貴浩内野手(40)が、あきらめないチームの姿勢を体現。今日4日、DeNAに敵地で勝てば、連覇への優勝マジックが点灯する。

 引き分けても、しぶとさあふれる試合だった。真夏の夜に、頼れるベテランは要所で輝いた。3試合ぶりスタメン出場の新井が、延長12回の激闘の先頭に立ち続けた。

 40歳の集中力がバットに充電された。窮地に立たされた9回、先頭としてしぶとく、二塁内野安打として出塁。ベテランの一打に反撃ムードが高まり、土壇場の同点劇を演出した。3万1330人が詰めかけたスタンドが、大歓声に包まれ赤い波がうねった。