1点が遠く、重い。3位楽天が、首位ソフトバンクに連敗を喫した。これで引き分けを挟み、昨年以来、球団史上3度目の9連敗となった。ここ17試合で1勝1分け15敗と、黒星が大きく先行する。この間は平均2・4得点と、打線がつながらない。梨田昌孝監督(64)も「100試合目ぐらいまでの打線のつながりと、今とは全く違うチーム。なかなかね。すごい1点が重い」とため息を漏らした。

 指揮官が、そう言うのも無理はない。1点を追う6回、連打と四球で無死満塁のチャンスを広げた。だが、ウィーラーは併殺打に終わり、1点しか返せなかった。先発辛島が7回2失点と粘ったが、援護できなかった。前夜も先発岸が8回2失点と好投を見せたが、打線は散発7安打無得点に終わった。池山チーフコーチも「ミスショットが多すぎる。改めて1球、1打席を大切にしないといけない」。投打がかみ合わない状況に顔をしかめた。

 後半戦も佳境に入った。下を向いている余裕はない。2位西武とは、1・5ゲーム差。まだひっくり返せる状況だ。試合を視察した立花球団社長は「シーズンはまだ残っている。みんなでやっていくしかない。今は1戦1勝。先を見ている余裕はない。1つ勝てば、前を向ける」と、今後の戦いぶりに期待した。今日3日は、エース則本が先発する。目の前の1点を一丸で奪い、死守していくしかない。【栗田尚樹】