開幕前に不安視された広島の「黒田ロス」を若手投手陣が吹き飛ばした。昨季の精神的支柱で10勝を挙げた黒田が抜け、沢村賞のジョンソンも開幕早々に長期離脱を余儀なくされた。チームにとって大ピンチだったが、若手は目の色を変えた。大瀬良が復活し、薮田、岡田が台頭した。

 今季、先発再転向となった大瀬良は「昨年はあまり投げられなかったので、喜びは大きい」と笑った。黒田氏を参考に“大地ノート”を作成。対戦打者との初球と決め球、マウンドで感じたことを書き記した。「見たり聞いたりして参考にしたいと思った。黒田さんの影響を受けている投手は多い」。黒田魂は今年も受け継がれていた。