何が何でも勝つ! 阪神金本知憲監督(49)が13日、初采配を振るうCSファーストステージ必勝を誓った。今日14日に開幕するDeNA戦に向け、甲子園で最終調整。「何が何でも勝つんだという気持ちを持って、やってほしい」とナインにハッパをかけた。リーグ連覇を許した広島にファイナルステージでリベンジし、下克上で85年以来の日本一を勝ち取るための最終決戦がいよいよ始まる。

 超短期決戦を目前に控え、指揮官の眼光は鋭くなった。チームは投内連係やシートノック、フリー打撃で最終調整。金本監督は選手の動きをつぶさにチェックした。表情はすでに戦闘モードだった。「モチベーションを上げて、当然、何が何でも勝つんだという気持ちを持って、やってほしい。僕は選手がそういう気持ちを持って、やってくれるものと信じている」。必勝をナインに託し、信じた。

 最大3試合のファーストステージは、流れを失ったほうが負ける。選手の調子の見極め、継投のタイミングは重要。CSは初采配となるが、自身のタクトが勝敗を左右する可能性もある。「向こうは打線のいいチームなので、どれだけ抑えられるか。この球場は広いので、横浜スタジアムとは戦い方が多少、違ってくるところで、状況判断に関わってくるのかなと思う。投手戦覚悟のつもりでやります」。

 DeNA先陣は今季4勝1敗と打ち込んだ井納だが、2戦目予想の今永、3戦目予想のウィーランドには苦い思いをさせられた。その一方で自軍のリリーフ陣は全幅の信頼を置く。ロースコアの接戦も頭に入れ、1点をもぎ取り、1点を守る決意だ。

 打線が不振に陥る時期もあったが、今はオーダー編成に迷いはない。初戦は糸井-福留-大山のクリーンアップが濃厚。これに中谷を加えた4人をキーマンとした。DeNAに対しては、1番桑原の名前を挙げた。「彼を抑えると、筒香やロペスにランナーを置いての打席が減ってくると思う。うちのピッチャーはしっかりマークしてほしい」と投手陣に厳命した。メッセンジャーだけでなく、糸原、坂本といった故障者も帰ってきた。目標はもちろん、85年以来2度目の日本一。打倒DeNA、そして広島へのリベンジだ。金本阪神の下克上がいよいよ始まる。【田口真一郎】