今季限りで現役を引退し、23日就任が発表された阪神安藤2軍育成コーチは先発強化もテーマに掲げた。この日、球団事務所で会見に臨み「初めてのことなので多少、不安はありますが、また、タイガースのユニホームを着て、若手と一緒に野球できるのはうれしい」と声を弾ませた。

 プロ16年間は先発、救援で実績を重ねた。今季リーグ2位と健闘したが、課題も口にする。「リリーフは12球団トップクラスの力がある。課題といえば今年に限れば先発かな」。連覇した広島に届かなかった大きなポイントを指摘した。

 厳しさを保ちつつ、相手を尊重した対話路線も崩さない。今季3勝に終わった藤浪へのアプローチもその1つだ。「見ていて、いろいろ感じることもあった。機会があれば自分が思っていることも言っていきたい。まず、藤浪がどういう気持ちでやっているか。自分の経験を押しつけるのではなく、一緒に考えていけたらいい」。今日24日に始まる秋季練習から始動する。