初戦に大勝したソフトバンクで文字通り打線をけん引したのはリードオフマンの柳田悠岐外野手(29)だった。

 初回。先頭で井納のスライダーを詰まりながらも中前に運び、今宮の犠打、デスパイネの左越え二塁打で先制のホームを踏んだ。

 「いいところに打球が落ちたんで。健太(今宮)が送ってくれたし、デスパが打ってくれた」。右脇腹痛を抱えながらCSファイナル第5戦で電撃復帰。2安打を放ってチームをシリーズに導いたバットは健在だった。5回にはダメ押しともいえる一、二塁間を破る2点タイムリーも放ち、この日も2安打2打点の活躍だった。

 「(柳田は)期待通り。いやそれ以上だった。長打もヒットも打てるし、(打順は)3番よりもバリエーションが増えるからね」。工藤監督も笑顔だ。前日(27日)の監督会議ではラミレス監督から予告先発の提案を拒否されたが、ホークス重量打線は誰が先発だろうが、関係ない。「明日も楽しく明るく、元気にやっていきたい」。2年ぶりの日本一へ向け、工藤監督も笑顔が絶えなかった。