史上初の観覧車弾で山崎超えだ。楽天からドラフト2位指名された慶大・岩見雅紀外野手(23)が3日、横浜市内の同大合宿所で指名あいさつを受けた。長島スカウト部長、後関チーフスカウトから「和製大砲」と嘱望された岩見は「自分のこだわりというか、売りはそこ(本塁打)。和製大砲という道へ行けたらいいなと思う」と言い切った。

 東京6大学リーグで年間新記録の12本塁打を放ったスラッガーが次の目標を定めた。元中日で、楽天在籍時の07年に43本塁打を放ち、本塁打王と打点王に輝いた山崎武司氏(48)だ。後関チーフスカウトは「山崎に近づくというか追い抜いてほしい。岩見は守備もしっかりやっているが、球団としては外国人扱いというか。将来的に40本以上打ってもらわないと」と球団唯一の本塁打王の名を挙げた。岩見は「非常に光栄です」と覚悟を決めた。

 本拠地Koboパーク宮城の左中間後方に位置する観覧車に本塁打を当てた選手には、楽天ポイント100万円分が進呈される。推定170メートル。当てた選手はもちろんいないが、岩見は「出たらいいですね」とニヤリ。10日から始まる明治神宮大会で日本一を勝ち取った後、漫画のような特大弾で杜(もり)の都を沸かせる。【和田美保】