年男の阪神藤浪晋太郎投手(23)が、逆襲を誓った。開幕ローテ奪取、自身初のシーズン200投球回を目指し、リベンジに挑む。

 17年は制球難に苦しみ、3勝に終わった。誰よりも現状を理解しているのが、藤浪本人だ。

 「去年1年間ファームで過ごした人間に、ローテ当確とは言わない。それは言われなくても分かっている。やるしかない。結果を残す。シンプルなことです。それは楽しみと言えば楽しみかもしれない」

 逆襲へ。昨年12月は例年通り「ノースロー調整」に近い形を取り、東京を拠点に「専門家行脚」を行った。体幹、動作解析、目、理学療法、球の回転数などの測定が可能なトラックマンなど「どれも面白かった」と振り返る。

 「1月にキャッチボールをするのがすごく楽しみです。(効果が)すぐに出るとは思っていないけど、多少感覚の違いは出てくると思うから」

 手応えはある。今季こそ自身初の200投球回を実現させたい。

 「自分の中ではケガとかで離脱しない、イニングをしっかり投げるのが先発の仕事だと思っているので。そこの価値観はずっとぶれないですね」

 雪辱を期す1年だが、まずは自分の役割に没頭したいとあえて言う。

 「自分のやることをやればチームの勝利につながる。分かりやすく言えば、今年は自分のために野球をできればな、と。しっかり活躍できれば、優勝に貢献できると思うので」

 落ち着き。自然体。そこに覚悟が見え隠れする。【佐井陽介】