勝ちたいんや! 阪神北條史也内野手(23)が11日、ヤクルト山田哲人内野手(25)らと行う自主トレを公開。愛媛・松山坊っちゃんスタジアム屋内練習場で約5時間、みっちりと汗を流した。年男は書道2段の腕前で力強く、遊撃奪取に懸ける意気込みを漢字1文字で「勝」と表現した。

 「自分に勝つ、相手に勝つ。ライバルにも勝つという思いで書きました」。遊撃は糸原、西岡、植田、大山らがひしめく大激戦区。出場83試合、打率2割1分に終わった昨季の悔しさをぶつける。勝ち残りへ冷静なペース配分にも努める。

 昨年オフは練習に練習を重ね、万全でキャンプに入った。遊撃を鳥谷と争う立場で飛ばし、シート打撃や紅白戦で好結果を連発。オープン戦でも初戦で2本塁打を放つなど打ち続けた。キャンプMVPに輝き、遊撃開幕スタメンをゲット。だがシーズンに入ると“オーバーヒート”に陥った。

 当然今春のキャンプもアピールが必要な立場。だが尻すぼみの同じ失敗は繰り返せない。「体の状態がすべてではないですけど。去年はキャンプしか考えていなかった。シーズンに合わすというか、今年はそこを目指してやろうかなと」。

 3年連続の山田らとの自主トレでは、黙々とハードなメニューを消化。打撃練習ではバットを構えて言葉を交わす場面もあった。昨年はボールの待ち方や目付け、粘りの大切さを教わった。「いろんなところを学べる時間だと思います。いろいろ話を聞くこともあると思う。打撃のことがほとんどかなと思います」。エキスを吸収し、勝ち続ける1年にする。【池本泰尚】