中日森繁和監督(63)が松坂大輔投手(37)の修正能力に舌を巻いた。沖縄・北谷キャンプで2日、新加入右腕が初のブルペン入り。右肩故障の影響で、フォーム固めに苦しんできたとは思えない投球を披露したが、中にはバランスを欠く場面もあった。

 最後2球の修正能力の高さにフォーカスした。肩の故障歴がある投手に特有の、かばうような腕の振り方に気付いた。「楽をした球が何球か見えた。最後の1球とその前の1球の違いを言ったが『やっぱり分かりましたか』と言っていたよ。その修正ができない投手がうちにはいっぱいいる。1球ダメなら次もその次も同じようにダメ。でも松坂はダメな球のあとにいい球を投げられる。みんなが見ている前でね。そういうのを見て、ほかの投手がどう思うか。改善できればうちの投手陣も変わっていくと思うけどね」。西武時代から松坂を知る指揮官らしい視点だった。

 「自主トレでは見ていたけど、俺も楽しみにしていた」という森監督は「今日は本人も満足いく球があったと思う。テストでもこういう感じだった」とも話した。1月23日にナゴヤ球場で入団テストを実施。わずか5分のブルペン投球で迷わず合格を出したが、暖かい沖縄でコンディションをしっかり上げている様子がうかがえた。