中日松坂大輔投手(37)が「名古屋漬け」で開幕に向かう。2月28日、1軍の北谷キャンプが終了。松坂はプロ20年目で初の沖縄キャンプを完走し、チームとともに約1カ月ぶりに名古屋に戻った。3月中はチームの遠征に同行しないことが濃厚。オープン戦登板予定も3試合すべてナゴヤドームだ。新ホームタウンに身も心も浸かり、開幕を逆算した仕上げを進める。

<松坂の北谷キャンプ>

 ◆フィーバー 初日から例年の約1・5倍の報道陣約200人が集結。初ユニホームの松坂は「100点の1日」。緊急で100枚用意した松坂タオルは1日で完売。グッズは随時投入され、球場の売店はいつも賑わった。

 ◆打撃 2日に室内でマシン打撃。キャンプ初のブルペン投球と同等に投打で視線を一身に浴びた。3日には投手陣のランチ特打に臨み、最多の2本の柵越え。場内は拍手喝采。松坂も両手を上げてガッツポーズ。

 ◆侍ジャパン 5日に侍ジャパン稲葉監督が訪問。国際舞台を知る右腕に「若手に経験を伝えてほしい」と日本代表のサポーターに期待。

 ◆独自調整 投球した翌日はキャッチボールすら行わないノースロー調整を試行。日本では珍しいが、奏功したか1カ月右肩に不安なし。初のフリー打撃登板前日の20日には、ほとんどの投手が帰ったあとの午後4時にブルペン入りする異例のタイムテーブルで驚かせた。27日には志願して実戦登板を前倒し。沖縄のファンを喜ばせた。

 ◆新旧平成の怪物 24日の練習試合で日本ハム清宮が来場。初対面で握手し、フリー打撃を見つめながら「上腕の使い方が柔らかい。飛距離も出るから面白い。内角高めを攻められるようになって、どう対処するか」と解説してみせた。