元巨人で、米国球界を経て昨季日本ハム入りした村田が、プロ入り最長の8回を投げて散発4安打1失点。熟練の技で楽天打線を幻惑した先発枠“6番目の男”が、チームの先発白星一番乗りを果たした。

 動く速球で内角を突き、打たせて取った。スライダーは切れ、フォークボールは鋭く落ちた。プロ初勝利となった昨年6月11日巨人戦(札幌ドーム)以来の白星に「勝ちたいっていう気持ちで投げました」。立ち上がりは上半身が流れるなど投球フォームを崩したが「マウンドの問題ではなく、メンタル面で意気込みすぎていた」と、すぐに適応。米国でのマイナー時代は「環境が悪い場面は多々あったのでね」。今年33歳を迎える苦労人は、逆境にこそ強い。

 今季日本球界に復帰した巨人上原は、大体大の偉大な先輩で「追い付きたい存在」。受け継がれた“雑草魂”でチームを3連勝に導いた。