オリックス吉田正尚外野手(24)が思い出の甲子園で技ありのアーチを描いた。

 逆転を許した直後の5回。メッセンジャーの外角フォークに腕を伸ばした。「片手で泳がされたが、うまくボールがヘッドに引っかかってくれた」。体勢を崩されながらも、バットを振り切った。打球は右翼席に飛び込んだ。続く4番マレーロにも1発が飛び出し、2者連続本塁打で試合をひっくり返した。

 吉田正は青学大4年の8月に大学日本代表として、甲子園の土を踏んだ。相手は高校日本代表。早実の清宮が大きな注目を集めていた。この「U-18W杯壮行試合」で2打席連続アーチを放ち、その名を全国に知らしめた。プロ入りから過去2年は故障のため、交流戦を知らない。大学以来の甲子園で、さっそく本塁打を放った。「接戦をモノにしているのは、今のチーム状況。(甲子園は)応援がすごく、黄色一色。そういう中でやれたのはよかった」と笑みを浮かべた。

 好調のオリックスは関西ダービー初戦を制し、3連勝で貯金を「2」に増やした。