阪神が最下位中日に痛い星を落とし、4位に転落した。先発ランディ・メッセンジャー投手(36)が自己ワースト10失点を喫し、完敗。ビジター6試合を5勝1敗で乗り切って本拠地に戻ったが、甲子園では引き分けを挟んで6連敗となった。この日、主砲糸井嘉男外野手(36)が骨折で出場選手登録を抹消。苦しい7月戦線だが、代役4番で2安打1打点の陽川尚将内野手(26)、5連続三振を奪った望月惇志投手(20)ら、若トラを含めた総力戦で踏ん張るのみだ。

 メッセンジャーは自己ワーストの大乱調で5敗目を喫した。1回は2死から死球を挟んで4連打を食らって4失点。中盤以降は立ち直ったかに見えたが、6回は不運な当たりやバントで4安打を許し、さらに3失点した2死一、二塁で降板した。2番手マテオも走者2人を生還させ、5回2/3を被安打12で10失点(自責9)。被安打と失点はともに来日9年目で自己ワーストの数字となった。

 「ボールが人のいないところに飛んでいった。ついていなかったね。自分としてはイライラするゲームだった。ただ、自分自身のボールは良かったと思うし、早く切り替えることが大事だと思う」。試合後は気丈に振る舞ったが、リーグ2位だった防御率は2・45から3・14まで急降下。金本監督は「向こうがうまく集中打を固めたという見方もあるけど、ちょっと粘りがなかったような気はした。いつものメッセとは違った」と首をかしげた。

 先週は横浜、神宮の敵地6連戦を5勝1敗で乗り切った。勢いのまま本拠地に戻り、大黒柱でまさかの大敗は悔しい。これで甲子園戦は引き分けを挟んで6連敗。指揮官は会見の最後、「(球場が)どこでも勝ちたいです」と力を込めた。【佐井陽介】