首位を快走してきた西武に嫌な負けが続いた。7点差を逆転された前日に続きオリックスに連敗。8月23日に8ゲームあった2位ソフトバンクとの差が、10日間で4ゲームに縮まった。

指揮官から笑みが消えた。この日も負け方が悪過ぎた。初回に2失策と野選が重なり、2点を先制された。ただ、辻監督は「守備はミスすることもある」と強くは責めなかった。それよりも「一番痛かった」と今井が4回に喫した2ランを厳しく指摘した。

2死走者なしから杉本に死球を与え、9番若月。直球2つ、いずれもファウルで追い込んだ。だが、3球目も直球を続け、逆方向の右翼席へ運ばれた。5年目で通算2本目。辻監督は「(今季は)ホームランが1本もない。それもライトに。想定外。2ナッシング(から)も分からない。変化球に弱い打者に直球。勝負にいったのか、外したのか」と首をひねった。外に外すはずが真ん中に入り、痛打された。

負の連鎖は攻撃陣にもあった。外崎が試合前の打撃練習中、背中の張りを訴え欠場。今季はフルイニング出場中だった。「5番右翼」の予定が、急きょ打線の組み替えを強いられた。代わって5番の栗山は2安打と気を吐いたが、18本塁打の外崎が抜け、1点だけ。辻監督は「本人は出たいと言ったが、先がある。無理してもしょうがない」。優勝争いで有利な立場は変わらないが、まずは勝って嫌な空気を一掃したい。【古川真弥】