今季限りでの引退を表明した16年目の金沢岳捕手(34)が出場選手登録され、引退試合に臨んだ。

始球式は小学3年の愛娘が登板。「あれが1番緊張しました」と父親のまなざしで見守った。

試合では6回に代打で登場して左飛。その後はマスクをかぶり「受けた投手の良いところを引きだそうと、それだけ考えてリードしてました」。西野と唐川の球を受け、7、8回と西武打線を0点に抑えた。

金沢は8回に三振したところで退き、試合後はチームメートから胴上げされた。それでも「僕、涙もろいんです。でも今日はやりきったという感じで、すっきりしてます」と笑顔をみせ、涙はなかった。

最後は後輩たちに「1日1日を大切にして。少しずつの積み重ねが結果になるので、時間を無駄にしないようにしてほしい」とアドバイスして球場を後にした。