DeNA高田繁GMの退任会見が12日、横浜市内の球団事務所で行われた。

球団創設から7年間、同職につき手腕を発揮してきた同GMは「体力的にも精神的にも厳しい。去年も辞意を伝えたが、オーナーから『もう1年やって優勝しましょう。そして胴上げをしましょう』と強く言ってもらい、もう1年頑張ろうと、やってきた。優勝して、胴上げしてもらって、格好良くやめることを思い描いていたが、こういう(4位という)結果で申し訳なかった」と明かした。

同席した三原一晃球団代表によると、ここ数年は辞意を伝えられるたび、球団が慰留してきた。ただ、昨年末は同GMの辞意が固く、最後の1年を迎えていた。三原代表は「だからこそ、今年にかける思いは強く、なんとしてもということでやってきたが、結果としては残念だった」と、優勝という花道を飾れなかったことを悔やんだ。

今後はGM職を廃止。編成トップは三原代表が引き継ぐ。ここ2年は常に隣で試合を見て、高田GMから学んできた。「野球の内側まで時間をさいて教えていただいた。ただ、高田繁になれるはずがない。だから組織で対応していく。球団の力をよってたかってやっていきたい」。萩原龍大統括本部長、進藤達哉編成部長、そして吉田孝司スカウト部長が球団代表補佐を兼任して体制を整える。

同GMは今後、アマチュアの指導者資格を得て、少年野球などで野球を教えていくという。「夢であり希望。プロ野球を卒業して、好きなときにアマチュアへいって、望まれることがあればアドバイスをしたい。今までは(GMという立場で)言うことを我慢していたが、一気にはき出して子どもたちに教えたい」と、新たな夢を思い描いた。