ソフトバンク工藤公康監督が、野手を全員使い切り、7人継投で12回引き分けに持ち込んだ。

工藤監督は「この引き分けは大きい。明日に必ずつながる引き分けだと思う。よく追いつき、よく投げてくれた」と、粘りに粘ったナインをほめた。

「あそこは勝負だと思ってデスパイネを使った。よく打って、よく走ってくれた」。2点を追う5回2死二、三塁。先発千賀の打順で、この日スタメンを外れていたデスパイネを迷いなく代打で送った。二塁ベース右へのゴロで懸命に走り内野安打。一塁手松山が送球をトンネルし適時打と相手失策で2点入り同点に追いついた。

工藤監督自慢の第2先発コンビ武田、石川が5回から2イニングずつ無失点。9回は森、10、11回は加治屋、12回はルーキーの高橋礼、モイネロで広島打線を抑え込んだ。工藤監督は「1点取られたら終わり。そこを分かって大きな舞台で持っているものを出せるというのは、なかなかできることではない」と救援陣をたたえた。