広島は前日に続いて本塁クロスプレーで得点を阻まれた。

2回に会沢の中前打で1点を先制。続く2死一、二塁で野間峻祥外野手が右前打。俊足の二塁走者安部は迷わず三塁を回ったが、前進してきた上林のノーバウンドのストライク返球にあい、寸前でタッチアウトになった。捕手の甲斐が捕球したミットの位置にスライディングするような形で、まさに数センチの攻防だった。

4回に1-2と逆転された。2点目を防がれたことで、先制の勢いを断ち切られたような格好になった。

高信二ヘッドコーチは「あれはもう向こうの、上林くんのファインプレーだから。2死だし、当然(三塁コーチが)回すところ」と振り返った。

広島は前日の第4戦でも初回1死一塁から丸が右中間に二塁打。一塁走者菊池が本塁を狙ったが憤死した。柳田-明石-甲斐と寸分の狂いもない中継プレーの前に、先制点を奪えず、主導権を握られていた。ともに走者は俊足。状況的にも本塁突入の指示は間違っていない。ただ、結果的に、試合の流れに関わるプレーになった。