必死のパッチはとっておき! 阪神原口文仁捕手(26)が2日、兵庫・小野市で行われた「第5回小野ハーフマラソン」にチャリティーランナーとして参加。汗をぬぐうと決めぜりふについて口を開いた。今季本拠地でのお立ち台は3度。いずれも「必死のパッチで打ちました(いきました)」のフレーズを使い、ファンを沸かせた。

原口の決めぜりふとして定着しつつあるが、「矢野監督のものなのですから」と“元祖”に配慮。関西に住む友人からはイントネーションの違いを指摘されたこともあると笑う。矢野監督や関本氏らから受け継がれてきたものだけに、一時封印も検討。「最高の最高の最高のときに使います。逆転サヨナラ満塁本塁打とか」とうなずいた。

フレーズももちろんだが、何より打ってファンを喜ばせたい思いが強い。今季は代打の切り札として大活躍。08年に桧山進次郎氏(日刊スポーツ評論家)がつくった球団記録の代打23安打に肩を並べた。打率もシーズン通算で3割1分5厘。ただ打席数は過去2年と比べても圧倒的に少なく「いい経験は出来たと思いますが、代打なので何の目安にもならない」と自己評価は厳しい。

来季は正捕手を目指し、秋季キャンプでもアピールし「やってきたことが自分のなかでいい方向に進んでいる」と好感触も得た。スタメンで出て、打って、勝って…。そのなかで生まれた劇打で「必死のパッチ」を叫ぶ。【池本泰尚】