幸せの黄色いバナナたちに出迎えられた。新人王に輝いたDeNA東克樹投手(23)が5日、契約交渉を行い、年俸1500万円から3・7倍増となる5550万円で更改。報道陣が用意した316本が並んだテーブルに「よくここまでバナナを集めましたね。270%アップです」と笑顔をみせた。

2年目の金額では、15年山崎の5000万円を大きく更新する球団史上最高額となった。球団幹部は「投球内容がすごく良かったから、金額に反映された」と説明。チーム最多となる11勝(5敗)だけでなく、リーグ1位の奪三振率や同2位の防御率2・45など、投球内容が高く評価された。

イニング間のもぐもぐタイムで、バナナはおなじみとなったが、プロ入り当初、その前に持ち込んだものがある。「1億円くらい稼げるように」と金運アップを願い、金のうんちをグラブに刺しゅう。するとプロ初勝利のお祝いで、来季投手コーチに就任する三浦氏から、金のうんちイラストが入ったサンダルをプレゼントされた。「あのうんちにはパワーがあるんだと思います。プロ野球選手である限り、あの刺しゅうは(グラブに)ずっと入れる」と、あやかり続ける。

来季へ「2年連続2桁勝利と規定投球回数。170イニングは投げたい」と目標を掲げた左腕。開幕投手にも「できることがあれば狙いたい。みんなが知っている選手になりたい」と野望も秘める。最後は「来年もあんな感じで会見してもらえたら」とバナナで始まったルーキーイヤーを、バナナで締めくくった。【栗田成芳】(金額は推定)

▼DeNA東が4050万円アップの5550万円で契約更改。2年目の年俸5550万円、昇給額4050万円はともに歴代8位。DeNAの2年目では16年山崎康晃の5000万円を上回る球団史上最高額となった。