オネルキ・ガルシア投手(29)が退団し、中日投手陣の中で大きな期待を背負うのは、19年にプロ9年目を迎える大野雄大投手(30)だ。18年は6試合に先発して0勝3敗、防御率8・56だったが、13年から3年連続2ケタ勝利。16、17年は2年連続で開幕投手を務めている。

19年にタクトを振る与田新監督も期待を寄せる。勝ち星でなく13年から5年で4度規定投球回に到達。15年には207イニングを超えた。「今年先発投手で規定投球回を超えたのはガルシアだけ。リリーフ陣の負担軽減には先発陣の充実」と、青写真を描く。その筆頭に挙がるのが、スタミナ満点の左腕大野雄だ。

ガルシアの代役にはエンニー・ロメロ投手(27)が加入する。新助っ人の目利きに定評のある前監督の森シニアディレクターが獲得してきた。「(ガルシアの阪神移籍は)個人的にはライバルが減るのでチャンス。(ロメロは)未知数だけど、森さんが取ってきた外国人は活躍する選手が多い。ライバルになる存在、自分も負けないようにしたい」。12月に入ってもブルペンで投球練習するなど、精力的に体を動かし続ける。

「来年は早めにブルペンに入りたい。沖縄には1週間くらい早く入って、捕手を座らせて投げたい」。来春キャンプは第1クールから紅白戦などの実戦練習が取り入れられる。1月中旬に沖縄北谷入りして、いち早く肩を作るつもりだ。

11月25日の契約更改では、限度額いっぱいの25%ダウンをのみ、推定年俸6000万円でサイン。「みなさんにお願いです。暗い顔を撮らないで。明るい顔を撮って下さい」。会見では自ら報道陣に声をかけた。シーズンに入っても、表情が曇ってなければ、6年連続Bクラス脱出のキーマンになる。【中日担当 伊東大介】