1試合の奪三振は平均で10・40になった。1イニングあたり1個を超える。ソフトバンクの千賀滉大投手(25)が昨季、残した数字だ。リーグ最多奪三振の則本(楽天=9・33)を上回った。打者にすれば、バットが出ない、当たらない。だからといって「打たしてやれよ、とはいえませんが(千賀?)」。

奪三振163。うち3球三振は31を数え、リーグトップだった。2位の岸(楽天)が24。千賀は「岸から遠く離れての単独行?」。菊池(西武)の23、則本の20はより遠い。セで投手3冠に輝いた菅野(巨人)は29だった。さすがのすがの? だって及ばない。

1イニング4奪三振があった。9月15日の西武戦だった。1回、源田の振り逃げをはさんで秋山、中村、森は三振。もっとも死球と2安打を許して3失点。取って取られての独り相撲。残った、残った、悔いが残った。13年4月の楽天戦でも同じ4奪三振があり、史上初の2度目となった。

そんな千賀なのに、最多奪三振のタイトルがない。則本が5年連続で立ちはだかってきた。今年、まずは昨年届かなかった規定投球回に達したい。「ハローキティ(早う規定?)」。そうすれば、奪三振も自然とついてくるはずだ。【米谷輝昭】