ソフトバンク工藤公康監督(55)が24日、宮崎春季キャンプで質問攻めしてくる投手の出現を待ち望んだ。工藤監督はA組だけでなくB組のブルペンや全体練習後の個人練習なども熱心に見てまわるが、さらに宿舎の部屋に訪れることも歓迎した。

宿舎は選手の階と監督、コーチの階は分かれている。工藤監督は「部屋に来ることはノーではない。片付けて迎えるようにしたい。これまで、コーチを通じて来た選手はいたが、直接来たのはまだない。(来たら)もちろん楽しみです」と、勇気ある行動を待つ。

工藤監督は「みんな向上心を持ってキャンプに来る。僕でも投手コーチでも、捕手でも聞くのは大歓迎。全然ウエルカムですよ」と、いろんな意見を聞いて参考にすることを勧めた。練習中、いつでもオープンに待つが、指導し始めると熱が入り長くなることもしばしば。練習中に質問できなかった選手も、これからは夜に工藤部屋を訪問するというチャンスが増える。

現役時代、ダイエー城島を厳しい指導で正捕手に育てたことは有名。倉野投手コーチや佐久本ファーム投手巡回コーチなども自主トレに同行させ指導してきた。このオフも米国で最新の理論も勉強してきた。「新人はかなりいいという報告も聞いている」と、新戦力の存在も楽しみにしている。新人にも惜しみなく通算224勝の経験と豊富な知識を伝えるつもりだ。

この日は福岡市内で国立病院機構九州がんセンターと福岡市立こども病院を訪問し、子どもたちと触れ合った。「みんな明るくてうれしかった。また笑ってもらえるように頑張らないといけない」と3年連続日本一を約束した。【石橋隆雄】