開幕投手を務めるソフトバンク千賀滉大投手が自己最高の仕上がりで本番に向かう。オープン戦最後の登板で、初回に自己最速を更新する159キロをマーク。3四球を出したが、鈴木に許した二塁打1本のみで4回無失点に抑えた。「全体的に自分が思うような投球ではなかった印象が強い。1年間の1発目にいい形で入れるように、いい準備をしたい」。冷静に、昨季王者西武との開幕戦を見据えた。

2月末に指名した工藤監督も「しっかりと自覚を持ってやってくれている。いい過ごし方をしているとも聞いている。(任せて)良かったなと思っています」と、エース候補として期待する千賀の成長に目を細めた。

3月に入ってから、教育リーグ1試合を含む4戦19イニング無失点のままで最終調整を終えた。だが千賀自身は投球内容に納得していない。「ここで運を使ってしまっていると思っている。偶然、結果が付いてきている。オープン戦がいいと、シーズンが悪いと言われないように。シーズンでもしっかり投げたい」と気を引き締めた。1週間後に迫った「3・29」は、運ではなく力でねじ伏せる。【山本大地】