オリックスのドラフト2位、頓宮裕真内野手(22=亜大)がプロ初打席で初ヒット&初打点を記録する鮮烈デビューを果たした。

球団では57年の中田昌宏以来62年ぶりの新人主軸起用となる5番三塁でスタメン出場。初回1死満塁の好機で迎えた打席。追い込まれてから上沢の外角低めのフォークを右方向にはじき返した。二塁走者メネセスの捕手のタッチをくぐり抜ける「神走塁」も光り、2得点を奪う先制パンチ。ベンチに向かって両手でガッツポーズを決めた。

「積極的に打つことだけを考えて打席に入りました。(上沢は)フォークが得意球の投手だったので、しっかり頭に入れて狙うことができた」

3回1死からは上沢の外角低めのスライダーを捉え、左翼線への二塁打。いきなりマルチ安打もマークした。「あんまり緊張はしなかった」と重圧に負けることなく2安打2打点と奮闘。西村監督も「立派なものじゃないですか」とたたえた。しかし、劇的な幕切れで勝利を逃したことに、頓宮は「自分の成績もそうですけど、チームが勝てるようにやっていきたい」と悔しさをにじませた。開幕8連敗を阻止することはできなかったものの、フレッシュマンの活躍が若返りを図るチームにとって希望の光となった。【古財稜明】