巨人の吉川尚輝内野手が広島に切り込んだ。同点に追いつかれた直後の9回1死一、二塁。相手の守護神中崎の甘く入ったスライダーを仕留めた。

「なんとか抜けてくれという気持ちで走っていました」。左翼を守る長野の頭上を越す、決勝2点適時打で難敵を沈めた。「点にも絡んだので良かったと思います。必死だったので自分のことでいっぱいいっぱいでした」。価値ある今季初打点をもぎ取った。

丸打法が飛躍を予感させる。キャンプ中からグリップを下げる打撃フォームを取り入れ「タイミングや打ち方は人それぞれのものがある。(丸から)キャンプの時からアドバイスをもらって、やっている」。開幕3連戦は猛打賞を含む5安打で打率4割1分7厘と存在感を示した。鬼門とされていたマツダスタジアムで昨季も25打数8安打1本塁打6打点、打率3割2分をマーク。不動のリードオフマンが打倒広島の先陣をきった。【為田聡史】