日本ハム吉田輝星投手(18)が、上々の先発デビューを果たした。

3日、イースタン・リーグ巨人戦(鎌ケ谷)で公式戦初先発。毎回走者を背負うも、最速146キロの直球を軸に、プロ入り最長の3回を投げ4安打1失点と好投。49球中45球が直球と“見え見え”な配球でも、予定の3イニングを難なく投げきって、進歩を示した。次回は13日の同リーグ・ロッテ戦(鎌ケ谷)で登板する見通し。

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直球が走った。先発デビューの吉田輝が、自慢のストレートで真っ向からぶつかった。49球のうち、45球が真っすぐ。1回2死、マルティネスへの4球目は、この日最速146キロを計測した。「パワーヒッターには強さで負けたら運ばれるので意識した」。平日昼間の2軍戦に駆けつけた、1738人の観衆が沸いた。

毎回走者を背負っても、かわすことはなかった。3回にマルティネスに右前適時打を浴びて失点したが、助っ人のバットは真っ二つに折れていた。「全体的にまだ納得いく直球じゃない」と辛口も「球威が良くなればスピードもついてくると思う。しっかり自分の求めている直球に早く戻せれば」と、さらに高めていく。

目指す1軍マウンドへ、発奮材料がある。3月中旬に「生まれて初めて」CDを購入した。金足農時代からファンの「三代目J SOUL BROTHERS」の新曲「Yes we are」が収録された1枚。髪形をまねるなど、ボーカル今市隆二を推している。「1軍で登場曲に出来るなら、ミュージックビデオの今市さんがカッコイイので使いたい」と思いをはせている。

1軍の舞台へ、着実に前進してきた。次回は13日の同リーグ・ロッテ戦(鎌ケ谷)で3イニング程度登板予定。「あとは投げる体力を早めに回復させて、5回とか試合をつくれるように体力をしっかり戻せるように」と進化を続けていく。【田中彩友美】

▽日本ハム荒木2軍監督兼投手コーチ(吉田輝の投球について)「今日は一番良かったかな。直球も強弱つけるような感じで。あれだけファウルと空振りが取れていて良いものを見せてくれた。まだまだ、こんなものじゃないけどね」

▽日本ハム加藤2軍投手コーチ(吉田輝の投球に)「試合に慣れてきた。ちょっとずつ“らしさ”が出てきた。これを継続することですね」