球界の「ホンダケイスケ」が存在感を見せた。西武本田圭佑投手(25)が、待望のプロ初勝利を挙げた。

2年ぶりの先発で6回0/3を5安打4失点。大量援護にも助けられテンポのいい投球を披露し、初のお立ち台で大勢のファンを前に「すごくきれいな景色です。もらったチャンスで絶対に結果を残したかった」と喜びをかみしめた。

開幕ローテ入り確実だったドラフト1位松本航が肺炎で離脱。3月29日、イースタン・リーグの楽天戦後に「第6の男」抜てきの可能性を告げられた。4年目で未勝利の25歳右腕は「1勝しないと始まらない」と気合を入れた。今春キャンプではロッテとの練習試合に先発して2回5四球で自滅。実戦での精神的な弱さが顔をのぞかせたが、その後はメンタル強化の本を読み、メンタルトレーナーの話も聞いた。ピンチの局面では深呼吸を心がけた結果、この日の四球は1つだけ。成長した姿を見せた。

サッカー元日本代表の本田と同姓同名で入団時から注目されたが、これまで本業で結果を残せていなかった。「1勝では意味がない。2勝、3勝と積み重ねて行ければ」。ビッグマウスはない。地道に白星をつかみにいく。【鈴木正章】

 

◆本田圭佑◆ ほんだ・けいすけ。1993年(平5)4月24日生まれ、仙台市出身。東北学院高では甲子園出場なし。東北学院大では仙台6大学リーグで15勝7敗の成績で15年ドラフト6位で西武入団。昨季は登板1試合でオフに台湾ウインター・リーグで武者修行。今季推定年俸は650万円。179センチ、80キロ。右投げ右打ち