与田竜が20日にも3年ぶりの首位に立つ。主役は伏兵の阿部寿樹内野手だ。2回に同点タイムリーを放つと、4回には小川泰弘投手のカットボールを捉え、左中間席に運んだ。2号2ランは決勝アーチになった。「フルカウントだったので、振りにいった。しっかり芯に当たってくれて良かった。1試合1試合が勝負です」。2安打3打点の活躍で、チームを3連勝に導いた。

与田剛監督が春季キャンプから1軍に抜てき。二塁のレギュラー争いに食らいつき、今季は先発出場した7試合すべてで安打を記録。今季の通算12安打、11打点はいずれも自己最多。プロ入り4年目で大きな成長を見せている。「準備をしてきた選手を使う」という指揮官の理念を体現した選手だ。

今季2度目の3連勝で貯金を3に増やした。首位ヤクルトとの直接対決を先勝し、ゲーム差は0・5に肉薄。20日の同カードに勝てば、16年5月10日以来の首位だ。それでも与田監督は努めて冷静だった。「目の前の1試合を戦って、その結果、首位に立っていればいい。ファンの方も焦らず、じっくり待っていて欲しい」。言葉を選んだが、ナゴヤドームに詰めかけたファンの期待は十分に分かっている。