矢野阪神は与田竜の継投を粉砕できなかった。予告先発の笠原が体調不良のため登板回避。前日26日夜に中日球団から阪神に佐藤の代役が伝えられていた。1回、緊急先発となった佐藤の制球難につけ込んで梅野の3点二塁打で先制したが尻すぼみになった。

勝負の分岐点になったのは3回だ。2四球などで1死満塁。だが、陽川が低めのボール球を2球空振りして追い込まれると、浅い左飛で犠飛にならず、追加点を奪えなかった。指揮官も「陽川がボール、ボールを振っている。あれを見送れるというか、打ちにいくけど、どうにかしてほしいというのがある」と渋い表情だ。

この日は救援6人の継投にハマった。指揮官も「点を取れるところで取らない方が(西の被弾より)反省点」と話す。大リーグでは救援投手に初回から1、2イニング投げさせ、2番手に先発を登板させることが多い「オープナー」が話題だ。結果的にその形となった中日投手陣を完全に崩せなかった。

▽阪神清水ヘッドコーチ(3回1死満塁を逸機)「あそこで点を取っておけば良かったんだけど…」

▽阪神浜中打撃コーチ(3回1死満塁で陽川が左飛)「陽川がボール球に手を出してしまって向こうのバッテリーを助けてしまった。ああいうところで点を取れないとなかなか勝てない」