チーム勝ち頭の日本ハム有原航平投手(26)が、中日打線に手痛い2被弾を食らって沈んだ。

「やっぱり先に点を取られて、チームに流れを持ってこられなかった」。初回は2死無走者から、失点した。大島に右前打、ビシエドには内角を突いたツーシームが体に直撃して死球。2人の走者を背負って、高橋に投じた初球、140キロのカットボールが甘く入り、ジャストミートされた。右中間へ先制の6号3ランを浴び、試合の主導権を奪われた。

6回も変化球が甘く入った。ビシエドへの2球目。134キロのスライダーが真ん中に入れば、相手の主砲は見逃してくれない。左中間へ10号ソロが着弾。負の流れは決した。2本のアーチで4失点。「もったいない。反省しないといけない」と話した。

栗山監督の勝負手も実らなかった。3点を追う7回の攻撃。代打清宮の二塁打で2死二塁の好機に、有原の打順で代打田中賢を起用。6回まで4失点ながら、65球しか投げていなかった有原を思い切って交代させた。指揮官は「あそこは攻めないと。後ろの2人(ロドリゲス、R・マルティネス)を考えたら、点を取らないと勝てない」。迷いなき決断も、結果にはつながらなかった。

チームにとって、中日3連戦はシーズン最初のヤマ場である5週連続6連戦の最終カード。初戦を先発陣の軸である有原で落とし、栗山監督は「みんなで力を合わせて勝ちきらないといけないけど、それができなかった」と悔しさをかみ殺した。交流戦明けの混パを抜け出すためにも、今が踏ん張り時だ。【木下大輔】