フレッシュオールスターが11日、楽天生命パークで開催され、日本ハム吉田輝星投手(18)が先発として登板、全イの高校時代からのライバルたちに直球勝負を挑んだ。

1回、全ウの1番広島小園に右翼席へ先頭打者本塁打を打たれ苦笑い。それでも中日根尾昂内野手(19)から空振り三振を奪い、しっかりと昨夏甲子園のリベンジを果たすなど、故郷東北のファンの前で勇姿を披露した。

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吉田輝が、直球で真っ向勝負を挑んだ。1回先頭、広島小園に2ストライクと追い込んだ後の4球目、高め146キロの直球を振り抜かれた。

「最後は甘く入ってしまった」。先頭打者本塁打を浴び、苦笑い。それでも3番中日根尾にはリベンジを果たした。直球2球で追い込むと、最後は高め147キロの力のある球で空振り三振。「あいつがあそこの高さの球を振るということは、よほどいい球がいっていたと思う。これからの自信になる」。1発を許した昨夏甲子園決勝の借りをしっかりと返した。

若手の登竜門で昨夏甲子園を沸かせたBIG4の競演が実現した。「久しぶりに会えてうれしかった」。腰の軽度の張りで2軍調整が続いていただけに、再会に刺激を受けた。「どういう感じになるか不安だったのですけど、初球からいい球がいっていたのですごい収穫になりました」。

少年時代、父と楽天生命パークでプロ野球を観戦した。「全部がすごかった。球場もでかいし、打球の伸びとか球の速さがすごかった」。その頃から憧れを抱いてきた世界。「プロ野球はそういうところで夢を与えたりとか、希望を持ってくれたりして成り立つし、勇気づけられたらうれしい」。試合後も鳴りやまぬ歓声に手を振って応えた。

直球はプロ入り後の最速に並ぶ149キロをマークした。次回は7月20日、2軍のDeNA戦(鎌ケ谷)での登板が見込まれる。「東北の人たちの応援があたたかかったので、すごいうれしかったです」。勝負の後半戦。この経験を胸に再び1軍の舞台を目指す。【山崎純一】