阪神打線がソラーテショックを払拭(ふっしょく)する、先発野手全員安打の猛攻を見せた。

初回、先頭木浪が8球ファウルで粘った後に14球目を中前安打。1死から3番福留の右越え適時二塁打で先制した。2回にも木浪の適時打で追加点を挙げると、3回のビッグイニングで流れをガッチリとたぐり寄せた。四球と安打で1死一、三塁。6番高山が先発薮田の直球を完璧に捉え、右中間席へ運ぶ3号3ラン。この回、2番近本にも2点打が飛び出し、打者11人5得点の攻勢で試合を決定づけた。

試合前の時点で残り17戦で17勝がCS進出確定に必要な状況だった。自力でCS進出を決めるには瀬戸際で踏みとどまり、勝利を重ねることが不可欠。そんなタイトな局面で、2試合ぶりの先発野手全員安打で12安打7得点。8日の第3戦に向け、矢野監督は「今日、みんなで(1勝を)取れた。本当に総力戦で。明日、うちはもういくしかないんでね。思い切って、全員でいこうかなと思います」と、総力戦の構えを示した。新助っ人の力は借りずとも、シーズンを戦ってきた戦力で広島をとらえてみせる。

▽阪神高山(3回に3号3ランを放つも、5打数1安打に終わり)「(本塁打は)甲子園だったらただのヒット。(自分は)ホームランバッターではないので、あの1本で終わっているというのは100点満点でいう0点です」