日本ハムは2018年で北海道移転15年。過去の名場面、珍場面を、当時の紙面とともに振り返ります。

<12年6月28日付>

いまではチーム1、2を争う人気選手の第1歩。高卒2年目の西川が楽天戦(東京ドーム)の7回、代打で打席に入り、右翼席へライナーで突き刺すプロ初本塁打を放った。「ずっと感じはよかったけど、やっと一発でとらえられた。調子はよかったです。それが結果につながってよかったです」。高卒2年以内にアーチを架けたのは、球団では00年の森本以来だった。以降でも13年大谷、15年浅間、18年清宮しかいない。

この年はリーグ制覇を果たすことになるのだが、この時期は稲葉、金子誠、スレッジらベテラン主力野手がケガで離脱していた。だがチームのピンチは、若手にはチャンス。この前日には、2学年上の杉谷もプロ入り初アーチを放っている。西川は「よくしてくれる先輩なんですけど、ライバルでもある。うれしかったけど悔しかった」と、気持ちをバットに乗せた。

いまと変わりないイケメンっぷりは写真から伝わってくるが、興味深いのは迎えている糸井の背中。背番号「7」は現在、西川が背負っている数字だ。