涙のプロ入りを決めた。東大医学部卒、読売巨人軍営業企画部に所属する坂東秀憲(25)が、16日に開催された「eBASEBALLプロリーグ」(NPB・コナミデジタルエンタテイメント主催)の「eドラフト会議」で巨人から4位指名を受けた。

プロテストを通過した46人中28人しか指名されない狭き門をくぐり抜け、プロeスポーツプレーヤーとして巨人のユニホームに袖を通す。

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キラリと光ったのはトレードマークの黒縁メガネではなく、涙だった。坂東は祈っていた。ドラフトは最終の4巡目。指名順は意中の巨人に回ってきた。「読売、坂東秀憲」。指名確定のランプがともると、人生で初めての感情が洪水になった。「自分が涙に1番びっくりしました」とメガネを外し、こぼれる涙を何度も拭った。

東大卒の頭脳が評価された。競技歴はまだ10カ月。配球を徹底的に分析し、防御率1・80と上位の数字でプロテストを通過した。昨年から巨人と継続契約の舘野は「チームのピッチングが安定する」と指名理由を説明。スプラトゥーン世界王者でもある「たいじ」こと吉田は「東大医学部の5文字は強い。圧倒的な頭脳」と分析力を評価する。今年から1チームは4人に変更。巨人は打撃力が強い3人に加えて、坂東の投手力が大きな武器になる。

プロ野球に憧れ、東京6大学でプレーしたいと東大に進学。選手としては挫折を味わったが、eスポーツの世界でついにプロの夢をかなえた。「うれしい。でも泣いたことを永遠にいじられそうです。(巨人今村)社長が爆笑してましたし」と白い歯がこぼれた。

ゲレーロの「状態イイネ」ならぬ「状態eネ」。現実世界の巨人とともに頂点を目指す。【島根純】

◆坂東秀憲◆ ばんどう・ひでのり。1994年(平6)1月23日、栃木県下野市生まれ。栄東から東大。東大野球部では二塁手、後にマネジャーに転向。読売巨人軍に入社後、営業企画部に配属。168センチ、63キロ。パワプロのプレーヤーネームは「どぅーけん」。