2年連続クライマックス・シリーズ(CS)へ-。5位からの逆転出場を狙う日本ハム栗山英樹監督(58)が、敵地での6連勝を期した。「早くシーズンを終わらせちゃいけない。全勝して帰って来る」。新千歳空港で取材対応した18日、ドラマチックなシナリオを思い描いて、東京行きの飛行機に乗り込んだ。

チームは19日に首位西武、20日からは2位ソフトバンクと2連戦。さらに22~23日が3位ロッテ戦、24日に6位オリックス戦と、敵地での6連戦に臨む。CS圏内の3位ロッテまでは3・5ゲーム。「『明日の試合が全て』と思いながら、必死になって、それを繰り返していくしかない。選手たちも分かっていると思う」。負けたら終わりのトーナメントのつもりで、白星を積み重ねるしかない。

例年にない混戦は、最終コーナーを回った。投手起用も総力戦となる。「明日からは投手をつぎ込んでいくしかない」。22日ロッテ戦は高卒ルーキー吉田輝の抜てきが濃厚で、大勝負に出る。19日先発のロドリゲス、20日先発が予想される加藤など、今季から導入した「ショートスターター」により、先発、中継ぎと両方を経験してきた投手が複数いることも、土壇場の総力戦では強みになる。「何試合かが消化試合にならないように。必死になってやるよ」。奇跡を信じて、タクトを振る。【中島宙恵】