今春優勝の明大は連覇が厳しくなった。法大に連敗し、2週続けて勝ち点を逃した。前日完封負けの打線を大幅に入れ替え、1年生4人が先発出場。

さらに前日完投したエース森下暢仁投手(4年=大分商)が1点を追う7回に代打で立ち、そのまま外野を守ったが、追いつけずに敗れた。法大は開幕6連勝で首位を快走。早大は東大に連勝で勝ち点2。東大は開幕6連敗となった。

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代打・森下。コールに神宮が沸いた。1-2の7回2死一塁。法大の左腕、鈴木と真っ向勝負した。クロスファイアをファウルでしのぐ。途中で二盗が決まり、同点機に。だが、最後はフルカウントからの9球目、内角スライダーに手が出ず見逃し三振。試合後「投手だから(打者として)出られないのは悔しかった。何か変えたかった」と、たまった無念を絞り出した。

この日の朝練習でも雨の中、バットを振り、右翼守備にも就いた。善波達也監督(57)は「背中で『出せ、出せ』言うものですから」。前日まで16打数7安打、打率4割3分8厘。打撃の良さはもちろん、心意気を買った。7回の守りから右翼に入れたが、2打席目が回る前に敗れた。代打も投手以外も初めてだった。数字上の可能性は残るが、連覇は厳しい。森下は「残り2カード。勝ち癖をつけないと。3年生以下は、俺たちがやらなければと強い意志で取り組んでもらいたい」。主将として望んだ。