亜大・松本健吾投手(2年=東海大菅生)は、残りアウト3つでノーヒットノーランを逃した。

初回2死から四球を出しただけで、2回から8回まで3者凡退を続けた。援護もなかったが、9回表に代打・岩本慎太郎外野手(4年=金光学園)の適時打で2点をもらった。

だが、9回裏に暗転した。先頭を味方の失策で出し、次代打・保谷に初安打となる中前打を打たれ、一、三塁。さらに若林に中前適時打を打たれ、失点した。続く林琢にも内野安打を打たれ、無死満塁で降板した。

2番手の松本晴が押し出し死球を与え同点。3番手で岡留が上がったが、代打・東にサヨナラ打を打たれた。大記録目前からの逆転サヨナラ負けとなった。

松本健は、2回以降は3ボールがなかった。「厳しく、厳しくではなく、野手の攻撃のリズムにつなげようと、ストライク先行を意識しました」と意図を明かした。1回戦の先発は初めてだった。数日前に伝えられ「東都の1回戦で投げる。自分がエースだと思ってマウンドに上がりました」と力に変えた。

ノーヒットは「意識しませんでした」。テンポよく投げたが、9回につかまった。「味方のミスをカバーしないといけなかった。その後を抑えられなかった自分の責任です。体力不足、実力不足を感じました」と率直に振り返った。最後は「負けたけど、前を向いて、2回戦、3回戦で勝てればいい」と締めた。

生田勉監督(53)は「(松本健は)完投できれば良かったですが、なかなか堂々と投げていた。次につながると思う。(失策からの失点は)これがチームの力と思えばしょうがない。みんな一生懸命、やっているので」と評価した。1回戦の先発起用については「彼しかいないと思って使っています。リーグ戦の中で、先発完投できる投手を育てたい」と説明した。