阪神矢野燿大監督がドラフト指名を振り返った。

◆テレビインタビュー

-いまの率直な気持ち

あの~。くじはね、もう当たりは残ってなかったので、それはもう切り替えて次、西君ということで、タイガースファンの大好きそうな選手をとれたので、ホッとしています。

-西投手はマウンドでのガッツポーズが印象的。甲子園のマウンドで見たい

そうですね。本当に思い切ってアピールしてもらっていいですし、そういうプレーを見たい阪神ファンはたくさんいると思う。西くんらしく思い切って甲子園のマウンドで暴れてくれたらと思います。

-西を評価した部分は

もちろん速い球もありますし、変化球ももちろんいい。素材ももちろん評価してるんですけど、一番はというか、それと同じくらい内面の強さと体の強さとトータル的に本当に「強さ」というものを持った投手だと思う。そういうところをすごく評価しています。

-どんな投手になってほしいか

本当に西君がいるから勝ったなという試合をたくさん作ってもらいたい。もちろんタイガースのエース、日本を代表する投手になっていってくれると思う。一緒に頑張っていきたい。

-タイガースOB、現役でどんな投手に似ている

う~ん、どうなんですかね。いますぐ、そういうのはちょっと難しいですけど誰にもないような西君しかできない投手になってもらうことが一番だと思う。西君を目指すような子どもたちが現れるような、そういう夢のある投手になってくれたらうれしい。

-西にメッセージを

タイガースが指名しました。本当に甲子園で西君が投げるのが一番、似合うと思います。同じ西という投手がもう1人います。それもタイガースファンは楽しみにしているのでね。本当に甲子園で早く会えることを楽しみにしています。

◆囲み取材

-ドラフトを振り返って

楽しみがあるんじゃないの。

-高校生を5人指名

結果的にドラフトって、とりたい選手をとられたり動くから。はじめから全員高校生にしようと思っているわけではなくて、優先順位のなかで、そういう結果になったということ。楽しみやね。

-甲子園のスターがそろった

もちろん、そういう場を踏んでいる評価ももちろんある。でも、純粋にチーム的にフィットしていくのを考えたとき、両方を考えたときの選択で、結果的にそうなったということ。

-将来を見据えた優先ありきではないのか

ありきというか、そら俺だって、即戦力ばかり並べば、それはそれで、何て言うのかな。来年以降、すぐにというのは、俺のなかのそういう、即戦力と高校生では多少違いが出る。でも投手に関しては高校生でも早く出る可能性はあると思う。野手はどうしてもプロレベルと戦うこと自体が少ない。ある程度、場数踏んでっていうことになると思うんだけど。でも、これがドラフトやね。

-西は来季でも

まあまあ、そこまで。もちろん俺らは期待しちゃうけど。本人も気持ちかかり気味に見える。どこまで、そういうバランスを取っていくかはまた見て行かないとあかん部分。すごくやることがあるかというと、投手の場合は自分の球さえ投げていけばいい。あとは試合のなかで通用することをやっていければ、打者がプロに変わるだけで通用していくと思う。そういうところではこっちも慌てさせるつもりはないけど、また状態を見ながらになると思う。タイガースファンがめっちゃ好きそうな。俺よりすごいガッツポーズするやん(笑い)。

-喜怒哀楽が出せるのは矢野野球に合っている

それがこう(気持ちが)上がった分、落ちるから。ある程度、維持していかないとあかんていうか。ある部分ではこれから堂々とするというのかな、落ち着いている部分も必要。でも、そういう気持ちを出す部分に関しては俺はマイナスだと思っていない。楽しみはある。身体も強いしね。身体能力も高いし、セ・リーグやったら、打席も入るから。打撃も楽しみやから、そういう部分でも楽しみ。西つながりもできたしね。それもすごく楽しみやし、岡山っていう場所も阪神を応援してもらえる場所なんでね。また、西が頑張ることで、そっちも盛り上がってもらえると思うので。

-2位で井上を指名。チームの戦略だった

大砲がどうしても欲しい、右バッターで。やっぱり井上君も甲子園で見た打撃はそれに値する。肩も強いって聞いている。楽しみはすごくある打者だと思う。中心打者になっていける素材っていうことで、あの順位で指名させてもらいました。

-及川の評価は

素材は申し分ないと思うのよね。ウチの高橋遥みたいな球を投げられると思うし。プラス、左というのはより魅力にプラスアルファされるところ。そこらへんが中心になっていく時代を想像するとすごくワクワクする。本来、もうちょっと評価されてもいい投手かなというのもあるけど。3位で取れた。

-西は岡山出身だ。星野さんとの縁も

ホンマやな。そういうので、星野さんに似ているもんな。そういう部分ではもしかしたら。高津監督に取られたけど、奥川は。もしかしたら星野さんが「西でいいんじゃないか?」っていうことも。勝手に取ってつけたみたいに…。いま言われて、そう言っているだけやけど。それも夢のひとつ。やっぱりプロなんで。ファンに夢を与えてほしいし、自分自身も夢を追ってもらいたい。そういう部分でも、もしかしたらこれから、そういうのは縁だったなという投手になっていってくれたらうれしい。もちろん、星野さんだって「ああいう投手はええやんけ」と言ってくれそうな投手だと思う。そう言ってもらえば、本当にそうだと思う。

-腰を据えたドラフト

やっぱり生き物やから、なかなかもちろん、じゃあ来年すぐにというと、もちろん、こっちも期待する部分があったし、でも、ドラフトが生きているなかで、他のチームとの兼ね合いであったり、いろいろある。今年は去年に比べたら、やっぱり全然違って。腰を据えてできた部分は多かったので。いい緊張感のなか、今日でもう赤パンツはかんでええし(笑い)。ゆっくりできるかなと。キャンプがあって、ある意味、即戦力が少ない分、この秋のキャンプが大事なモノによりなっていくと思う。これで秋のキャンプを迎えられるという感じですかね。