来秋ドラフト候補のNTT東日本・佐々木健投手（23＝富士大）が先発し、1／3回を5安打4失点と、精彩を欠いた。

最速152キロ左腕。「直球で押してチェンジアップで崩すのが本来のスタイル。それが出来なかった」。課題としていた初回の入りが崩れ5連打を浴びた。中前安打で先頭打者の出塁こそ許したがけん制球でアウト。だが、そこから4連打。1死一、二塁から相手4番にチェンジアップをすくわれ先制点を献上。直球、変化球とことごとく外野に運ばれ、相手の勢いを断つことが出来なかった。

入社1年目の23歳。夏の都市対抗予選では、1死も取れずに降板した経験もある。「（社会人野球は）プレーに対するツメの甘さが少ない。妥協せずにやっている」。ルーキーイヤーの今年は、学生野球とのレベルの違いを肌で感じてきた時間となった。「（今日は）自分に出来る攻めを全力でできた。今日の結果を受け止める。まだまだ過信していた部分があります」と悔しさをにじませた。

富士大時代からプロ注目とされたが「実力的に」と志望届は提出しなかった。

入社2年目の来年がドラフト解禁年。「憧れはあります。でも、理想だけではどうにもならない世界。このチームで勝てる投手にならないとそういう話はない」と、うつむきがちに言葉を紡いだ。