高校野球の激戦区・神奈川でしのぎを削ってきた2人が、大学野球でもともに輝き始めた。

法大1－0の3回1死一、三塁。横浜高で主将を務めた斉藤大輝二塁手（1年）が右中間へ適時三塁打を放つと、ライバルも負けてはいない。桐光学園で主将を務めた明大・山田陸人遊撃手（1年）が1－3の6回1死満塁で、左翼線に同点の適時二塁打を放った。

二塁ベース付近に2人がそろった。真剣勝負の最中だから会話はない。「でも、試合以外では仲良くしていますよ」と斉藤。神奈川の強豪校で主将を務めた2人は、高校時代はともに二塁手で中軸。共通点が多く、意識し合う存在だという。

「立教の山田（大阪桐蔭）とか早稲田の中川（同）とか、自分たちの世代はいい打者がそろっている。彼らには負けたくない」と斉藤はこの日、3安打。「高校時代も一流の投手とやってきたので」と自信を持つ打撃を、大学野球1年目でしっかり伸ばしてきた。

ともに1年生ながら、リーグ戦デビューも果たした。大学生活で初めてのオフがもうすぐ。山田が「体作りをしっかりしたい。リーグ戦の投手にも負けないように」と話せば、斉藤は「守備面が劣っています。しっかり鍛えたい」と自身の課題を口にする。ハイレベルで刺激し合い、高めていく。【金子真仁】