中日山本拓実投手(20)が、今キャンプ1軍初の対外試合となる8日の阪神との練習試合(北谷)で“開幕投手”を務める。阪神は昨季プロ初勝利を手にした相手。好相性の虎退治で、167センチ右腕が、開幕ローテーション入りへ猛アピールする。

「(初戦先発は)狙ってたところです。(1軍で)最初にアピールできる。良くても悪くても周りにプレッシャーをかけられる」。不敵な笑みに自信がにじみ出た。

この日、先発を朝のミーティングで告げられた。1年目のプロ初登板、そして昨年7月31日の甲子園での初勝利と、プロ生活の分岐点で対戦してきた相手に挑む。

昨季は9試合3勝3敗だったが、何度も2軍調整を経験。今季は年間を通じた活躍を目指し、昨オフに藤嶋、笠原らと費用を出し合い米国から「ドライブライン・ベースボール」のスタッフを呼び寄せた。メジャーやNPBでも導入が進む、投球フォームや球筋などを計測、分析した上で練習メニューなどを提案するセミナーだ。「腕を振って投げられる。いいなって感じがある」。最速150キロだが、キャンプ序盤の紅白戦で出した147キロ直球に、セミナー参加の成果を感じている。

与田監督の期待も大きい。「昨年はできたこと、できなかったこともある。結果を出せればいいね」。3年目で初の開幕ローテーション入りへ、期待の167センチ右腕はトラをきりきり舞いさせるつもりだ。【伊東大介】

○…中日阿波野投手コーチ(山本の先発について)「紅白戦、ブルペンの状態などを見て決めた。3~4イニングを考えている」